櫻家さんで食べおさめ

年末の連休中、家族で櫻家さんに行って食べおさめをしてきました。2010年12月29日は木曜日で、本来なら櫻家さんは定休日なのですが、電話で問い合わせてみるとなんと営業中。さっそく出かけました。

家族で櫻家さんに行くのは随分久しぶりです。実は以前に小学校低学年だった子どもたちを連れて行ったところキャベツを大量に残しました。これに怒った私が「櫻家連れて行かない宣言」をしたのです。ところがこの年の瀬も迫った29日、少し年齢を重ねた子どもたちはキャベツ完食を宣言。試しに行ってみることにしました。

それでも櫻家さんの「定食」、すなわち小鉢やみそ汁、漬物もついたパッケージではやはり子どもたちには多過ぎます。そこで10歳の娘には「国産ロースカツ単品」、8歳の息子には「エビフライとハンバーグ単品」。で、それぞれにご飯という組み合わせで非常にリーズナブルに(笑)。父が「特上ロースカツ定食」母が「納豆マヨネーズとんかつ定食」。

大人たちは当然として、なんと子どもたちも完食。キャベツも残らず食べました。偶然にも櫻家さんはこの日が年内の営業最終日。ごちそうさまでした。来年もよろしく。

仙台 とんかつ梨庵

■お店
とんかつ梨庵(りあん)
〒981-3215仙台市泉区北中山4-32-1
Tel : 022-344-7917
定休 火曜日・第三月曜日

■前口上
お隣の団地にひいきにしている中華料理屋さんがあるのですが、ある日その向かいに瀟洒な建物が!よくみるととんかつの看板が!行かないわけにはいきません。つまりとてつもなく迷う一角が出現したわけです。

■概要
対象メニュー:特製ロースカツ 1,350円(セットの場合)

盛りつけ:網有り。
キャベツ:機械調理の様子
ソース類:トンカツソース、味噌ダレ、塩。ゴマ系とガーリックトマトなるキャベツ用2種類のドレッシング
カラシ:食卓に備え付け
その他:ごはん、みそ汁、香の物、小鉢料理、ミネストローネ(ランチタイムのみ)。ごはんもキャベツもお代り無料。


■感想
お店の作りからもてなしまで、非常に気を配っていることは一目瞭然。例えばお皿やランチョンマット代わりのボードなども凝っています。トンカツそのものも美しく盛りつけられています。ですが!で・す・が!衣が惜しい。ザクザクしすぎ。目も粗い上に厚すぎます。残念。つまり肉の品質と衣のバランスが悪いのです。同行者にヒレカツを一切れもらって食べましたが、やはり衣に肉が負けてます。最近こういうお店が多いように思います。衣をおろそかにするトンカツ屋さんに魅力は感じないですが、でもやはりトンカツは「肉を食べる」料理。飛び抜けて高品質な肉でなくても衣やキャベツやご飯・みそ汁とのバランスさえ釣り合っていれば、それは至福のトンカツ定食。

■評価
中の上。衣さえ改善されれば上の下。肉そのものは特筆すべきレベルではありません。重ねて言うけど、そのこと自体は決してマイナス点ではないです。要はバランスです。

もたれません。


このログに逐一書いているわけではありませんが、櫻屋さんには折りを見て行っております。今回は珍しく夜20時頃に伺ってみました。ついついレジ脇の柱にかかっているホワイトボードに書いてあるランチメニューを確認してしまいますが、夜ですから当然ありません。

少考の後「和風おろし極上ロースカツ定食 1,380円」を頼みます。夜ですからいつもの濃厚ソースで攻めるよりも、わずかでもあっさりしたものにしようというのは40代の知恵というもの。あまり待たずに出てきました。

大根おろしにポン酢ですから、いつものサイボクポークも心なしか舌触りが軽く、また肉が締まって感じます。酸味の効果とは面白いものですね。辛子があまり効力を発揮しないのも発見と言えば発見でした。

もうひとつの発見は、あっさりしたトンカツを食べているとスライサー調理のキャベツが変によそよそしく感じることです。妙にしゃきしゃきしすぎていると言い換えてもよいでしょう。いつものドレッシングではなく、トンカツ用のソースをあっさりかけて食べたのですが、最後まで「キャベツが多いなぁ」と思いながら食べました。

キャベツのことはともかくおろしの効果かヘンな胃もたれもせず、「堪能した思い出」を堪能。時間が経ってからしみじみ思い出せるトンカツは滅多にありません。さすが櫻屋。

仙台 キッチンあじやま

■お店
とんかつハンバーグあじやま
〒980-0803仙台市青葉区国分町3-2-5 3F
Tel : 022-265-1881
定休 火曜日(火曜日が祝日の場合、水曜日休)

平成26年2月28日を以て閉店しました。残念です。

■前口上
本当は同じビルの違うお店に行こうとエレベータに乗ったところ、その中の店舗案内看板に店名を見つけ、発作的に入店。

■概要
対象メニュー:とんかつセット 1,450円

盛りつけ:網無し。なんてことない平皿に無造作に置かれています
キャベツ:手調理の様子。それもとんかつ揚げながら千切りにしたのか?と言う感じ
ソース類:トンカツソース、塩。キャベツには初めから少量のマヨネーズがかかっています
カラシ:最初から皿に盛られています
その他:ごはん、みそ汁、香の物

■感想
ロースカツなのですが、脂身の味は特筆すべきものではありません。なので「あ、中の上くらいかな?」と思いつつ食べ進んだところ、身の中心に近づくにつれ肉の味は力強いものに。衣も粗過ぎず細か過ぎず丁度良い感じです。肉は部位によっては1cmを超える厚みがあり、やや油っぽい印象を与える瞬間もあります。しかしそれをネガティヴに評価するのは間違い。この一種粗野な、油ギッシュな味わいこそこのブログが求めるトンカツです。160gのロースカツが、食べながらどんどん印象が好転していくという、珍しい現象を体験しました。

■評価
上の下。感想欄に書いたとおり、基本的にはおいしくて食べ応えのあるトンカツなのですが、みそ汁がエビの頭がゴロッと入っているだけのものだったり、ご飯がお茶わんではなく洋食屋よろしく平皿に盛られているなど、筆者の基準で言えば少々チグハグな組み立ての定食だと思います。それをトンカツ専門店ではなく古株の洋食屋なのだ、というアイデンティティと見ることも可能です。難癖をつけているかのようなことを書いていますが、ひとつひとつはおいしいし、ヴォリュームも言うことありません。キャベツが手で調理されていること。またそれがフレッシュであったことは今どき高く評価されても良いと思います。

ちなみにお店は夜はお酒も供するので、飲み会の一団が大声で盛り上がっている脇でトンカツを頬張るという不思議な体験ではありました。今度は昼の店内も味わってみたいですね。

お客様をお連れして

京都からお客さんが来て、では仙台で何を食べていただくかというのは言うまでもなく難しい問題です。本日はたまたま時分時に櫻屋さんの近くを通ったので、筆者一押しのお店ということを敢えて黙ってお連れしました。なぜ敢えて黙っていたかというと、仙台のとんかつ屋さんのレベルが、果たして京都なんていう洗練の極みみたいな都市から来られた方にどう評価されるのか知りたかったからです。

京都人1名と仙台人3名という一行。筆者は定番極上ロースとんかつ定食1300円。筆者以外はロースかつランチ780円。実はこの国産ロースかつランチも充分うまいことは知っています。いや、ぐぐっと密度の高い噛み応えのある肉と破壊済み価格のタッグマッチであるこのメニューは、ある意味極上シリーズと真っ向張り合う櫻屋の定番メニューなのですが、自分の注文した極上ロースとんかつ定食と肉質を比較していただくために注文した次第。うそです。食べたかったからです。まぁ極上を頼んだ何分の一かはそういう理由です。

京都からのお客様と一切れずつ交換し、結果的に筆者もロースかつランチにありつくことができたわけですが、その結果今度は昼間に食べる時はこっちでいいな、と思わせるほどの肉の密度を体感した次第です。これで780円はやはりすごいと言わざるを得ない。

ということでこれが呼び水になって、納豆マヨネーズとんかつ定食とか、フランス風とんかつ定食とかも久しぶりに食べたいな、とムラムラくるようになってしまいました。筆者以外の3名は初櫻屋という今回、特に肉質についてのコメントは得られませんでしたが、みなさん口々に「おいしいおいしい」を連発。また来る発言も飛び出して筆者も大満足。

そしたら櫻屋さん、いつのまにかwebsiteを起ち上げておられたのでした。こちら

櫻家さん、カツの下に網を敷いてください

先週秋葉原の「とんかつ丸五」で衝撃的にうまいロースカツを喰ってきたのはすでにお読みいただいたとおりです。あの芸術品とも言える特ロースかつ定食とがっぷり四つなのかということを検証すべく、仙台ナンバーワン(当社比)の店「とんかつ櫻家」に改めて行ってきました。

本日の日替わりランチの目玉は「きのこハンバーグとしそみそとんかつ」という超強力な一品で、私が相当迷ったことは読者の皆様の想像に難くないと存じますが、本日は検証の意味もあったので後ろ髪を引かれつつ、いつもの「極上ロースカツ定食」をオーダー。

相変わらずおいしい、のは言うまでもありません。本日気がついたこと。以前から櫻家のロースカツは衣がはがれやすいと感じていたのですが、その理由らしいものに思い当たりました。どうやらその原因はキャベツです。キャベツを千切りにしたあと、恐らく鮮度(というかシャキシャキ感)を維持するために水につけておくのでしょう。そのキャベツから段々と水気が染み出してくる様子。また筆者の好みで和風ドレッシングをかけて食べているため、ドレッシングも最終的に皿の底面にたまってくるわけです。結果的にそれらの水分にさらされて、衣がびしょびしょになってしまうのですね。

これは単純にカツの下に網などを敷くか、キャベツを別皿に盛るなどすれば解決する問題だと思います。ぜひ対策してほしいところ。しかし大抵満席に近い状態の店内で、忙しくカツを揚げる店主にそんな注進ができるわけでもありません。ちょっと悩みます。

それはともかく、今日は塩で食べる一切れをわざと一口では食べず、二口に分けて食べてみました。またカツと一緒に口に入れるご飯の量も意識的に少なくしてみました。う〜ん。塩で食べる櫻家のカツはしみじみとうまい。若い頃からの癖で、ついついご飯を大量に頬張ってしまうのですが、年を食ってきて、ようやくご飯とおかずの程よいバランスが解ってきたようです。人間年を取るとこういう良いこともあるんですね。

聖地は秋葉原にあり



筆者は東京秋葉原のトンカツ屋「丸五」を甚だ愛好しております。このブログのランキングでも上の中という高ランク。上の上でない理由は「しょっちゅう食べに行けないから」という理由にすらなっていないものです。この丸五、多くの愛好家のブログに登場しておりますが、そう言った文章の中でよく見かけるのが「特ロースカツ定食こそ丸五の本領」という意味の文章です。

筆者がこのランキングの対象にしているのは実は「特」が付かない方のロースカツ定食で、それは単純に価格的な問題です(だいたい1,300円前後の価格帯を中心にランキングしているのです)。とは言えこの点についてはいずれ検証しなければと思っていたのですが、折良く偶々東京に赴く用事が入りました。これはもう天の配剤。わざわざ秋葉原に立ち寄って特ロースカツ定食を食べることにしました。お店は最近改装工事を行いましたが、あの小気味よく狭かった店内は不変。安心してカウンター席に座り特ロースカツ定食を注文しました。もちろん腹具合は万全。正に餓死寸前であります。

特に混んでいるわけでもなかったのに少々待たされます。5年ぶりくらいになる店内をしばし観察。以前と変わった点は机上に梅干しだけでなくらっきょうも置かれるようになったこと。またミルに入った岩塩も置いてあります。これが記憶にありません。当然塩でも食べてみることにします。

ようやく登場。味噌汁もごはんも本当に上等。漬け物も添え物ではなくちゃんと量もたくさんあります。肝心の特ロースは?極厚。1.5cmはありそうです。それにきれいに火が通っている。キャベツにはサウザンアイランドドレッシングをかけ、トンカツには特製ソースをかけますが端の一切れだけは塩用にソースをかけずにおきます。

さて一口。ソースの酸味が非常に心地良い。肉も厚みの割りにスッとかみ切れます。ここで上等のご飯と味噌汁が最高のサポート。たまりません。でも今日はいつものように猛然と食べ進めるのではなく、色々考えながら食べます。塩で食べるのも当然おいしいのですが、肉の力量の方が勝る感じがあります。従って醤油か店の特製ソースで食べるのがベストでしょう。

ご飯を当然おかわり。この時に確信したのですが、丸五は低い温度の油で揚げているようです。その証拠に揚げたてを口に頬張ってもヤケドをするようなことはありません。厚い肉に時間をかけて火を通しているようです。なるほど、待たされるわけです。

赤出汁の味噌汁、酸味のあるフルーティーな特製ソース、おいしいご飯とぬか漬け。旨い肉と適度な粗さのパン粉。食べ終わって陶然。これはもはやすでにアートの域でしょう。例えば上等な大吟醸を飲み干した時に脳みそが思考停止するようなあの感じ。ぎりぎりまでに余計なものを削ぎ落として、あるべきものを最上に磨き上げる。この定食が2,150円(特ロースかつ1,750円、セット400円)でも決して高いとは思いません。

そして全く胃もたれしません。確かに丸五でトンカツを食べるなら「特」メニューにするべきでしょう。本ランキングも満場一致で上の上へ変更させていただきます。丸五はトンカツ愛好家にとって「聖地」と言えます。

仙台とんかつ石亭

■お店
仙台とんかつ石亭
〒981-3203仙台市泉区高森6-8-10
Tel : 022-377-1701
定休 火曜日

■前口上
サイボクゴールデンポークを使用するトンカツ屋が泉区に存在。以前から看板の文字に惹かれていたところ、ふらりと入ったらそのクオリティに驚愕。櫻屋を脅かす存在になり得るか?

■概要
対象メニュー:ロースカツ定食 1,450円

盛りつけ:網無し。キャベツに直接寄りかかって登場
キャベツ:機械調理の様子
ソース類:特製トンカツソース、塩。ドレッシングは無し
カラシ:最初から皿に盛られています
その他:ごはん、みそ汁、香の物(恐らく自家製)。ご飯のお代わり有料

■感想
最初の一口で肉質の良さを痛感。ロースカツの脂身がうまいかどうかは肉質判断の重要なポイントですが、全く問題なし。衣はどちらかと言うと粗目で、個人的にはこちらの方が好み。ヒレカツを食べた友人の様子を見ていましたが、もしかしたら箸でさっくり切り分けられるのではないかと思えるほど。

店員の対応も良く、店内の造りも程よく上品(和室に飾り照明みたいなチグハグな点はありますが、味には関係ないです)。ランチタイムにはコーヒーがサービスされます。

■評価
上の下。油切れがやや悪いです。後半衣が剥がれてしまいそうになることもあります。ただしこれは同じ肉を使っている櫻屋にも言えるので、筆者はゴールデンポークという肉の問題ではないかと思っています。繊維が繊細で油が浸透しやすいのではないか…。揚った後にある程度油を切っても後から油が染み出してくるのではないかと思います。従って石亭のトンカツはさっぱりあっさりではなく、それなりに食べごたえのあるものになっています。これは高得点。幸い揚げている植物油は良質なので問題は無いのですが、反面備え付けのソースが若干甘めなのでロースカツの場合かなり重量級の食べごたえになります。せっかくの良い肉、良い衣具合、揚げ具合が、ソースのせいで若干スポイルされていると思えます。

ランチタイムのサービスのコーヒーは、コーヒーを嗜まない筆者には全く余計。むしろお茶のお代りをいただけたほうが100倍嬉しいです。

塩で食べればまた印象が変わるかもしれません。いずれにせよ良質のトンカツで、2010年2月現在、仙台の三大トンカツ屋は櫻屋、とんかつ加茂、石亭に決定です。

とんかつ和泉

■お店
とんかつ和泉
〒982-0011仙台市太白区長町7-18-33
Tel : 022-746-0753
定休 火曜日

■前口上
信頼できる食いしん坊にして頼りになる鍵盤奏者TかはしAつし君に案内されて同行。大河原産もち豚にこだわるお店。

■概要
対象メニュー:ロースカツ定食 1,450円

盛りつけ:トンカツとキャベツは一枚の皿に盛られます。トンカツは網の上
キャベツ:手調理の様子
ソース類:特製トンカツソース、ウスターソース、塩、フレンチドレッシング(赤)系ドレッシング
カラシ:最初から皿に盛られています
その他:ごはん。みそ汁、ミニすり鉢に白ゴマ、香の物(恐らく自家製。うまい)。ご飯・キャベツお代わり共に無料。

■感想
どちらかというときめの細かい衣にぎっちり身の詰まった感じの肉。過度に柔らかすぎず、ちょうどよい歯応え。机上には「おいしい召し上がり方」なる案内。最初の一口目は塩で、と書いてあり、実際にローズ系色の岩塩がソルトミルに入って置いてあります。この塩で食べるカツも美味。トンカツソースはごく普通のもの。カツそのものの油切れも良好。食事後半に衣が剥がれてくるなどということもありません。キャベツはよく見るとキャベツだけでなく水菜系の茎系グリーンも刻まれており、ことさらにシャキシャキした印象。またこれに赤系フレンチドレッシングが合います。香の物は白菜、大根、きゅうりの三種がついてきてどうやらこれらは自家製の様子。ごはんが進みます。そのご飯、一般的なお店の盛りよりも若干少なめ。お代わり自由ですからご心配なく。

店内はこざっぱりとした設えでテーブル席4にカウンター席。決して広くありませんが、店主の気配りが行き届いて清潔です。当然店員の対応も丁寧で気持ちよいもの。駐車場は2台。

■評価
上の下。取り立てて文句は無いのですが強いて言うなら上品過ぎ。カツ自体にもう少しエグさというか、自己主張がある方が筆者の好み。また130gの肉で1,450円という値付けにも疑問。漬物まで自家製ということを考えると無辺なるかなとも思いますが、ちゃんと自己主張してもう一品小鉢がついて1,350円という櫻屋と比較すると、同等には扱えないのでありました。しかし長町近辺にこんな小体で上品なトンカツ屋があるなんて…。仙台市の南エリアについてはまだまだ勉強不足です。

麻婆豆腐まで出てきた!

櫻屋のトンカツを食べるという行為は、自分にとって「単なる食事」以上の意味を持っています。すなわち、ハードな仕事がやっと終わった!とか、何かの記念に、とか。そしてその日は年が明けて最初の外トンカツということで、こうなると櫻屋以外の選択肢はあり得ないわけです。今年最初のトンカツは櫻屋で、というわけです。

例によって極上ロースカツ定食。昼時のピークを過ぎてから入店したので、美味しんぼのエピソードを3つ読み切る前に目の前に届きました。なんとこの日の副菜は「麻婆豆腐」。少なくとも櫻屋で麻婆豆腐を食べるのは私は初めてなのですが、これははっきり言って反則に近い荒技と言えましょう。だって麻婆豆腐だけで立派に一回の食事ができるのですから(まぁ小鉢にちょっと付いてくるだけですけどね)。

などと考えつつこれまた例によって最初の一切れは塩で。しっぽの方なので(ロースカツのどっちがしっぽなのかという議論はさて置き)かなり脂の含有率が高かったのですが、さすがサイボク種畜牧場の肉。シンプルな食塩だけでも脂身の甘さが五臓六腑に染み渡ります。

少々手の空いたご主人と二言三言会話を交わしつつ、完食。トンカツそのものはもちろん、キャベツ、漬物、麻婆豆腐、そしてご飯。本当に「定食」として美しい形になっている。こうなるともうすでに食事なんてレベルではなく、小宇宙ですね。ユニバースですよ、ユニバース。

で、いつも食べ終わってレジに向かうと気がつくのですが、毎週水曜日はヒレカツの割引日なのでした。次こそ!