今年は図らずも「初とんかつ」を多賀城のとんかつ一代でキメてしまいました。私にとっての新年最初に食べるとんかつはかなり重要で、もはや「神聖なもの」と言っても過言ではありません(いや、過言か?)。本日満を持してとんかつ櫻家さんに出向き、新年の挨拶をし特上ロースカツ定食を食してきました。私にとって櫻家さんの特上ロースカツ定食は神聖なものなのです。
今日はキャベツのことを書きます。以前マンガ「美味しんぼ」で読んだ知識ですが、千切りにしたキャベツを水に晒しておくと、繊維の間に水が入ることで食感が「しゃきしゃき」したものになるのだそうです。櫻家さんのキャベツはおそらくそのような処理をしているものと推察します。何故かと言うと食べ進めるに従って、お皿に水が沁み出してくるのです。何も考えずにとんかつをそのまま食べていると、衣がこの水気に侵食されはがれ落ちることになります。
櫻家さんの唯一の欠点はここだと思っていて、最後の1〜2切れはどうしても衣がはがれて来がちです。私のようにそのことに気付いて、早々にお皿の縁にとんかつを避難させていても、です。もっともこれには油切れの問題も絡んでいるのかもしれません。サイボクハムのゴールデンポークを使っている「とんかつ石亭」でもほぼ同じ現象が見られるのです。
私は、だから櫻家さんの定食が他のとんかつ専門店よりも劣るとは考えていません。そもそも私が野菜嫌いでキャベツなんざどーでもいーと考えているという側面も無きにしもあらずですが、その前に「とんかつってここまで旨くなるモンなのか!」と気付かせてくれた櫻家さんの定食には、この水っぽいしゃきしゃきするキャベツが、もうセットで脳内にすり込まれているのです。余りにも私的な理由で大変恐縮ですが、そもそも食事の好き嫌いなど、そういうものではないでしょうか。
と言う事で、櫻家さん、今年もよろしくお願いいたします。
多賀城 とんかつ一代
■お店
とんかつ一代
〒985-0874 多賀城市八幡2-17-35
Tel : 022-367-9088
定休 木曜日
■前口上
多賀城市は本来守備範囲外ですが、以前仕事などで多賀城市内で昼食を摂ろうとして偶然入ったのがここ。実際R45沿いはラーメン屋やファストフード店ばかりで、いざ食事をしようとすると実は困ることが多いのです。多賀城圏内のとんかつ好きのオアシスとなれるお店かどうか推移を見守ってきたところに2011年3月11日の東日本大震災。とんかつ一代は1.3mの津波に店舗をやられたそうです。今は立派に復活。
■概要
対象メニュー:ロースかつ定食1,280円
盛りつけ:キャベツといっしょ盛り。
キャベツ:恐らく手作業による千切り
ソース類:特製トンカツソース(煎りゴマすり鉢は付いていません)。塩。メニューによっては醤油が供される模様。キャベツ用にフレンチとサウザンアイランド系ドレッシング
カラシ:別容器に練りカラシ。付け放題(←これ重要)
その他:ご飯、味噌汁、漬物。小鉢料理は付きません
■感想
衣はややザクザクしていますが、お肉の質感や厚みと調和しているので「ややヘビーな印象のとんかつ」として楽しめます。そして塩で食べても好印象。揚げる油にも気配りされている模様。キャベツの量がさほど多くなく、食べ始めは「?」となりますが、おそらく人間が手で調理しているが故にキャベツはザクザクとボリュームがあり、漬物と併せてトンカツそのものに質・量供とても調和しています。ご飯も普通盛りで何ら遜色なく食べきることができます(女性にはだから少し多めなのかもしれません)。このお店のロースかつ定食を食べると「バランス」という言葉に思い至ります。これはこのブログで食べて損無しと評価しているお店に共通する感想で、どこも突出していないが故に定食として破綻せず、最後まで楽しめるということなのです。おそらくとんかつという料理は、どこか粗野だったり未完成な部分がある方が良いのでしょう。洗練され過ぎたとんかつ定食なんて、魅力がありません。
■評価
上の下。衣とキャベツの組み合わせから、やや粗野な印象を感じるのも確か。価格の割に小鉢料理が付かないのも茶碗の底のキズのように気になるところです。とんかつそのものは上質ですしご飯や味噌汁も釣り合いが取れています。とは言えこのブログのランキングに照らし合わせれば本来は「中の上」。しかしなぜ「上の下」としたかと言うと、ご主人以下店員の態度がとても気持ち良いからです。奥の座敷席は厨房(実はオープンキッチン)の陰になりますが、その厨房の目の前のテーブル席の様子は、それとなくチェックされているのでしょう。入店時や退店時の店主の声がけも気持ち良い。津波で大きな被害を被ってからの華麗な復活に応援の意味も込めて上ランクとします。多賀城近辺で腹が減ってももう安心。
とんかつ一代
〒985-0874 多賀城市八幡2-17-35
Tel : 022-367-9088
定休 木曜日
■前口上
多賀城市は本来守備範囲外ですが、以前仕事などで多賀城市内で昼食を摂ろうとして偶然入ったのがここ。実際R45沿いはラーメン屋やファストフード店ばかりで、いざ食事をしようとすると実は困ることが多いのです。多賀城圏内のとんかつ好きのオアシスとなれるお店かどうか推移を見守ってきたところに2011年3月11日の東日本大震災。とんかつ一代は1.3mの津波に店舗をやられたそうです。今は立派に復活。
■概要
対象メニュー:ロースかつ定食1,280円
盛りつけ:キャベツといっしょ盛り。
キャベツ:恐らく手作業による千切り
ソース類:特製トンカツソース(煎りゴマすり鉢は付いていません)。塩。メニューによっては醤油が供される模様。キャベツ用にフレンチとサウザンアイランド系ドレッシング
カラシ:別容器に練りカラシ。付け放題(←これ重要)
その他:ご飯、味噌汁、漬物。小鉢料理は付きません
■感想
衣はややザクザクしていますが、お肉の質感や厚みと調和しているので「ややヘビーな印象のとんかつ」として楽しめます。そして塩で食べても好印象。揚げる油にも気配りされている模様。キャベツの量がさほど多くなく、食べ始めは「?」となりますが、おそらく人間が手で調理しているが故にキャベツはザクザクとボリュームがあり、漬物と併せてトンカツそのものに質・量供とても調和しています。ご飯も普通盛りで何ら遜色なく食べきることができます(女性にはだから少し多めなのかもしれません)。このお店のロースかつ定食を食べると「バランス」という言葉に思い至ります。これはこのブログで食べて損無しと評価しているお店に共通する感想で、どこも突出していないが故に定食として破綻せず、最後まで楽しめるということなのです。おそらくとんかつという料理は、どこか粗野だったり未完成な部分がある方が良いのでしょう。洗練され過ぎたとんかつ定食なんて、魅力がありません。
上の下。衣とキャベツの組み合わせから、やや粗野な印象を感じるのも確か。価格の割に小鉢料理が付かないのも茶碗の底のキズのように気になるところです。とんかつそのものは上質ですしご飯や味噌汁も釣り合いが取れています。とは言えこのブログのランキングに照らし合わせれば本来は「中の上」。しかしなぜ「上の下」としたかと言うと、ご主人以下店員の態度がとても気持ち良いからです。奥の座敷席は厨房(実はオープンキッチン)の陰になりますが、その厨房の目の前のテーブル席の様子は、それとなくチェックされているのでしょう。入店時や退店時の店主の声がけも気持ち良い。津波で大きな被害を被ってからの華麗な復活に応援の意味も込めて上ランクとします。多賀城近辺で腹が減ってももう安心。
仙台 とんかつ叶(かのう)
■お店
とんかつ 叶(かのう)
〒980-0811 仙台市青葉区一番町3丁目10-3 川村ビル 1F
Tel : 022-225-1783
定休 水曜日
website http://www.vlandome.com/shop/kano/index.html
■前口上
その日は現場仕事でした。なんとかメシタイムをキープしたものの、さっさと食べて現場に戻らねばならなかったのに知った店もなく、仙台市内の商店街ぶらんどーむ一番町をきょろきょろと歩いていたのでした。そんな折にふと目に付いた少し煤けた黄色い看板。うむ、街の老舗のとんかつ屋ではあるまいか。空腹と時間に追われてあまり深く考えず入店したのでした。櫻屋やかつ勢のような突き抜けた味ではありませんし、とんかつ以外のメニューも充実していることからむしろ洋食屋として認識する向きもあろうかと思います。それでもこのブログでご紹介するにはわけがあります。
■概要
対象メニュー:ロースかつ定食880円
盛りつけ:キャベツといっしょ盛り。
キャベツ:若旦那が暇を見つけて一生懸命千切りにしてます
ソース類:特製トンカツソース(ゴマ入りのすり鉢が別に付きます)
カラシ:トンカツと同じ皿にたっぷり(←ここ重要)
その他:漬物。別盛りのサラダが付いてきて予めドレッシングがかかっています
■感想
お肉も極上ではなく衣も食べ進めるうちに剥がれたりして、とんかつにだけ焦点を当てて評価すればそれほど上等ではありません。店内も広くないですし、喫煙を認めています。それなのになぜ筆者が何度も叶に通うかと言えば、お店の人々のさりげない気配りだったり、店に入った瞬間に目を合わせてニコッと笑っていらっしゃい!と声をかけてくれるご主人の人柄など、つまり「その店にいる時間」そのものがとても心地よいからです。それこそこのブログで紹介する理由です。またここのおばさんには重要なことを教わりました。すなわちゴマをすった後のすり鉢にソースを注ぎ、さらにカラシも混ぜてしまう方法。「こうするとカラシを万遍なく味わえるからね」と。以後ソース用すり鉢のあるお店では拳々服膺しております。非喫煙者の私の背後でタバコを吸うお客さんが後から座った時にはすぐにこのおばさんが「席、代わる?」と耳打ちしてくれました。もっとも入り口に近い席に移ったら丁度若旦那がキャベツを刻んでいました。常連さんらしいおじさんが昼からビールを呑みながらおばさんと世間話をしている姿もとても好ましいもの。味噌カツや串カツと言ったとんかつ変化球に加え煮豆腐などのサイドメニューも充実しており、晩酌への迎撃体制も万全です。
■評価
上の下。肉質よりも衣が評価の分かれ目。このジャキジャキした衣を苦手に感じる人もいるでしょう。油ギッシュでワイルドな味が好みな私としてはむしろプラス評価なのですが。繰り返しますがとんかつそのものだけではなく、お店の雰囲気も加点しての評価です。お店の人との会話を楽しめる人なら、ぜひ数回通ってみて欲しいです。どんどん評価が上がってくることでしょう。
お詫びと再開のご挨拶
気が付いたら1年以上放置していました。少数の読者のみなさまにはたいへんご迷惑とご心配をおかけしました。すみません。このブログにエントリーしている文章を書き始めた頃は、おいしいトンカツを食べたら辛抱たまらず、その日の夜にはエントリーするいきおいだったのですが、回数を重ねエントリーには慎重になってきました。なぜかと言うと、同じお店のトンカツでも後日味わうと評価が変わるということが、ままあるからです。
食べる方のコンディションがまず同じではありません。フラフラの空腹時もありますし、一昨日もトンカツを食べたばかり、なんて日もあります。お店の味がそうコロコロ変わるとはあまり思いませんが、そういうこともあり得ると思います。ですから何度か食べてみてからエントリーするように方針を秘かに変えました。
その上おいしいお店のトンカツは何度でも食べたいですから、外食の内のトンカツ率はさほど変わらなくても、リサーチ済みで太鼓判!というお店のリポートを書く頻度はどうしても下がってしまいます。
そしてやはり、おいしいトンカツというのはなかなか巡り会えるものではありません。
とは言え「ではもうトンカツ愛は冷めたのか?」と問われればNO!ですので、もう少しマメにエントリーするよう心がけて参ります。実は以前から書いてみたい、突き詰めてみたいと思っているトンカツネタがあります。それは「カツ丼」と「串カツ」です。どちらもこれまで触れてこなかったバリエーションですが、当然のことながらカツ丼などはしょっちゅう食べているわけでして。しかも最近、カミナリに打たれたかと錯覚するくらい衝撃的においしい串カツを食べたので、このことも書きたくて仕方ないのです。
残念ながら新規開拓は遅々として進みませんが、「また食べに行くトンカツ」カテゴリーからでもぼちぼち書いてみたいと思います。変わらぬご贔屓をお願いいたします。
仙台 とんかつかつせい
■お店
とんかつ かつせい
〒980-0021仙台市仙台市青葉区北目町7-25
Tel : 022-264-3878
定休 日曜日・祝日
■前口上
以前友人夫妻に「仙台で一番うまいトンカツ屋は櫻屋だと思うね」と得意げに開陳したら、「いや、かつせいでしょ」と反論されてしまいました。そんなに旨いなら食べに行かねば!と思いつつ幾星霜。筆者の自宅から北目町は遠い…。たまたま時分時に付近を訪れる機会があり、満を持して入店。
■概要
対象メニュー:特ロースかつ(1,050円)+ご飯(160円)+なめこ汁(160円)
盛りつけ:キャベツといっしょ盛り。
キャベツ:スライサー調理+水さらしの可能性あり
ソース類:特製トンカツソース、塩、醤油。ドレッシングは無し
カラシ:トンカツと同じ皿にたっぷり(←ここ重要)
その他:ポテトサラダ、漬物。特ロースかつ、特ひれかつなどに関しては定食ではなく上記のように単品で注文することになります。
■感想
店に入ったとたん感じる「ここはできる!」という感覚。もうビンビン感じます。初めて入店した際にカウンターで筆者の隣になった男性客は最初から塩で食べていました。うむうむ。これは相当なお店と推察。しかし店内の雰囲気とお客さんの様子を見るだけでここまで悟ってしまうのも実に稀です。カウンターに座れば、ご主人のてきぱきとした無駄の無い動きを逐一目撃できるわけで、そんな様子からもおいしいに違いないという根拠の無い確信を持ってしまいそうになります。でき上がったトンカツを食べてみればそれらは妄想でも思い込みでも無く、純然たる事実として口の中でほぐれます。特に衣と肉の関係はものすごい。ベストバランスと言えます。かつせいではトンカツを縦に短冊に切った上にさらに横にも切るのでさいころステーキくらいの大きさになっているわけですが、そこまで切り刻まれても肉と衣はぴったりくっついたまま。驚くことに最後の一切れまで肉はきっちりと衣をまとったままなのです。流石の櫻屋でもここまでじゃありません。県外からもわざわざ足を運ぶ人がいるのも納得。ちなみに特ロースかつじゃなくてロースかつ定食950円でも同じ極楽を味わえます。確認していませんが、肉そのものはおそらく同じもので、量が違うだけ(当然ロースかつ定食は小振り)だと思われます。




