福島・相馬のかつ吉
■お店
とんかつ かつ吉
〒976-0042 福島県相馬市中村田町30
Tel : 0244-36-1696
定休 木曜日
website http://www.soma.or.jp/~shinpo/
■前口上
昨年友人に教えてもらって以来、ぜひ食べに行きたいと思っていた福島県は相馬市の「かつ吉」へでかけてきました。普段宮城県仙台市に住んでいる筆者には、相馬へ出かけること自体がアトラクションであり、もしかするとそれが味わいへのブースターになってしまう可能性がありますが、そこをどうフラット化するかが今回の課題です。
■概要
対象メニュー:ロースかつ定食(110g)1,000円
盛りつけ:超大盛りのキャベツにかつが乗っかってます(笑)
キャベツ:甘い!ちゃんと手で千切りにされています。しかもデフォルトで大盛り
ソース類:特製トンカツソース(煎りゴマすり鉢は付いていません)。ドレッシングの類いはなし
カラシ:無し!
その他:ご飯、味噌汁、漬物
■感想
カウンターで食べたためか、まず漬物、味噌汁、ご飯が並びました。この味噌汁がたっぷり、かつ刻みネギもたっぷりでかなり嬉しいです。間髪入れずにかつのお皿が供されます。壺入りのソースを柄杓でまずカツ半分にかけひとくち。衣と肉の関係はごく標準的。これ以上肉が厚くても薄くてもダメです。衣のキメも粗くなく細か過ぎず。結論から言うとトンカツとしてごく標準的なお味です。が、山盛り…と言うか、もはやカツのためのベッドと化した山盛りキャベツが威力を発揮。手作業で千切りにされたと思われるざくざく感は、それだけでカツの魅力を高めます。またキャベツの素性が良いのかなかなかの甘味。ドレッシングが無いので、トンカツソースをそのまま流用。かけ過ぎに注意ですが、カツ+キャベツ+ご飯の繰り返しに時折味噌汁と漬物を挟み込むと、ごく標準的なロースカツがとても魅力的な一皿になることに気付くでしょう。そしてこのご飯と漬物もクオリティが高く、半分くらい食べ進むとだんだん恍惚としてきます。これぞバランスの妙。
■評価
中の上。「定食」としての完成度は大変高い。そしてお店内外の佇まいも大変好ましいもの。自分の家の近所にあったら1週間に3日は通ってしまいそうな気がします。きっと店主ご夫妻と仲良くなったらもっともっと居心地が良いでしょう。また「盛り合わせ(3人前、5人前)」なんてメニューがあって驚きました。単に酒のつまみに揚げ物という定番だけでなく、例えば家族3人で盛り合わせとライス+味噌汁を組み合わせて、夢のコンボメニュー!みたいなこともできるんじゃないでしょうか。そこにも店主ご夫妻のホスピタリティを感じてしまうのですが、裏を読み過ぎ?ともあれ一度だけの食事で判断するなら、トンカツそのものは標準的なものなので上ランクには入れづらいです。何度か通ううちに評価が上がる可能性があります。もちろん、再訪決定です。相馬の近くで腹が減ったから…ではなく、「かつ吉でメシを喰うから相馬に行く!」が成り立つお店です。