とんかつ和泉

■お店
とんかつ和泉
〒982-0011仙台市太白区長町7-18-33
Tel : 022-746-0753
定休 火曜日

■前口上
信頼できる食いしん坊にして頼りになる鍵盤奏者TかはしAつし君に案内されて同行。大河原産もち豚にこだわるお店。

■概要
対象メニュー:ロースカツ定食 1,450円

盛りつけ:トンカツとキャベツは一枚の皿に盛られます。トンカツは網の上
キャベツ:手調理の様子
ソース類:特製トンカツソース、ウスターソース、塩、フレンチドレッシング(赤)系ドレッシング
カラシ:最初から皿に盛られています
その他:ごはん。みそ汁、ミニすり鉢に白ゴマ、香の物(恐らく自家製。うまい)。ご飯・キャベツお代わり共に無料。

■感想
どちらかというときめの細かい衣にぎっちり身の詰まった感じの肉。過度に柔らかすぎず、ちょうどよい歯応え。机上には「おいしい召し上がり方」なる案内。最初の一口目は塩で、と書いてあり、実際にローズ系色の岩塩がソルトミルに入って置いてあります。この塩で食べるカツも美味。トンカツソースはごく普通のもの。カツそのものの油切れも良好。食事後半に衣が剥がれてくるなどということもありません。キャベツはよく見るとキャベツだけでなく水菜系の茎系グリーンも刻まれており、ことさらにシャキシャキした印象。またこれに赤系フレンチドレッシングが合います。香の物は白菜、大根、きゅうりの三種がついてきてどうやらこれらは自家製の様子。ごはんが進みます。そのご飯、一般的なお店の盛りよりも若干少なめ。お代わり自由ですからご心配なく。

店内はこざっぱりとした設えでテーブル席4にカウンター席。決して広くありませんが、店主の気配りが行き届いて清潔です。当然店員の対応も丁寧で気持ちよいもの。駐車場は2台。

■評価
上の下。取り立てて文句は無いのですが強いて言うなら上品過ぎ。カツ自体にもう少しエグさというか、自己主張がある方が筆者の好み。また130gの肉で1,450円という値付けにも疑問。漬物まで自家製ということを考えると無辺なるかなとも思いますが、ちゃんと自己主張してもう一品小鉢がついて1,350円という櫻屋と比較すると、同等には扱えないのでありました。しかし長町近辺にこんな小体で上品なトンカツ屋があるなんて…。仙台市の南エリアについてはまだまだ勉強不足です。

麻婆豆腐まで出てきた!

櫻屋のトンカツを食べるという行為は、自分にとって「単なる食事」以上の意味を持っています。すなわち、ハードな仕事がやっと終わった!とか、何かの記念に、とか。そしてその日は年が明けて最初の外トンカツということで、こうなると櫻屋以外の選択肢はあり得ないわけです。今年最初のトンカツは櫻屋で、というわけです。

例によって極上ロースカツ定食。昼時のピークを過ぎてから入店したので、美味しんぼのエピソードを3つ読み切る前に目の前に届きました。なんとこの日の副菜は「麻婆豆腐」。少なくとも櫻屋で麻婆豆腐を食べるのは私は初めてなのですが、これははっきり言って反則に近い荒技と言えましょう。だって麻婆豆腐だけで立派に一回の食事ができるのですから(まぁ小鉢にちょっと付いてくるだけですけどね)。

などと考えつつこれまた例によって最初の一切れは塩で。しっぽの方なので(ロースカツのどっちがしっぽなのかという議論はさて置き)かなり脂の含有率が高かったのですが、さすがサイボク種畜牧場の肉。シンプルな食塩だけでも脂身の甘さが五臓六腑に染み渡ります。

少々手の空いたご主人と二言三言会話を交わしつつ、完食。トンカツそのものはもちろん、キャベツ、漬物、麻婆豆腐、そしてご飯。本当に「定食」として美しい形になっている。こうなるともうすでに食事なんてレベルではなく、小宇宙ですね。ユニバースですよ、ユニバース。

で、いつも食べ終わってレジに向かうと気がつくのですが、毎週水曜日はヒレカツの割引日なのでした。次こそ!