仙台・とんかつ石松

基本的にこのブログは「私はおいしいと思うので、ぜひトンカツ好きのみなさんも食べてみてほしい」というお店を書いています。プラス思考。ランキングの上位ばかり読んでいただいて筆者の舌のレベルを知っていただくことはできると思いますが、ではこういうトンカツはちょっと…という、具体的に言えば本ログのランキングで言うところの「中の下」はどんな味なのか。現在「中の下」ランクは閉店してしまった1軒しか書かれていません。ログ発信者の舌のレベルを測る尺度のひとつとして、敢えて今回は「中の下」なお店として、以下のお店を紹介したいと思います。

■お店
とんかつ石松
〒982-0261 宮城県仙台市青葉区折立2-8-10
Tel : 022-226-2363
定休 月曜日

■前口上
実は石松へは10年以上前に訪問したことがあります。確か冬で店内がとても寒かったことしか覚えていません。ただそれ以来再訪していないということは、ネガティヴな印象を持ったのでしょう。つい最近知人から石松の名前を聞き、「そういえばカツそのものはどんな味だったんだっけ?」と興味がわき、検証のため訪問してみました。店内は骨董品が所狭しと並び、水、お茶のお代わりはセルフサービス。店内BGMは名曲のオルゴールバージョン。何もかもがカンに障ります。

■概要
対象メニュー:ロースかつ定食(150g)1,365円
盛りつけ:1枚のお皿にキャベツにカツ。特に網皿などはありません
キャベツ:機械調理のもよう
ソース類:特製トンカツソース(煎りゴマすり鉢は付いていません)。ドレッシングの類いはなし
カラシ:ビニール小袋で提供
その他:ご飯、味噌汁、漬物、冷ややっこ、ポテトサラダとトマトの小鉢

全景

カツ盛りつけの向きに注目せざるを得ません

■感想
カツが運ばれてきて真っ先に目が行ったのがカツの盛りつけ。ロース肉の脂身側がお客の手前側に来るという前代未聞の盛りつけです。加えてカラシがビニール小袋に入ったアレ。見ただけで既製品とわかるポテトサラダ。などなど、食べる前にすっかりイヤになってしまいました。

ポテトサラダの「買ってきました感」に
イヤな予感しかしません

出たー!ビニール小袋のカラシの山!
こうやってカラシを提供するお店に当たりはありません

ボトル詰めにして別売りしているという特製ソースをカツの尻尾の方(脂身が多い方)の半分にだけかけて食べ始めてみます。

細かくサイコロ切りした豆腐も入ってます

おみそ汁をすすると、具だくさんでこれまたコクがあっておいしい…。合間に漬物やポテトサラダを口に運ぶと、こりゃもう明らかに業務用の1kgいくらの袋詰めのそれ。くし切りでひとつだけ付いてくるトマトもそこらのスーパーで買えるような味。

んー。なんかチグハグだなー。さらにお店の看板にある「やわらかとんかつ」は明らかに誇大広告。だってむしろ歯ごたえバッチリ系。他にも肉質の柔らかさを売りにしているお店が多くなってきた昨今、こんな歯ごたえで「やわらか」を名乗っているお店は怒られます。

■評価
中の下。トンカツとご飯とみそ汁の三点セットだけでの評価ならランキングのもっと上位に行きそうなのですが、付け合わせなども含めたお盆の上のパッケージも、店内の雰囲気も雑然としすぎていて、1回の食事体験としてはまったく良いところがありません。もう2週間トンカツを食べてない上に空腹で死にそうだ…という場合は良いかもしれませんが、これまた難しいことにもっと安くておいしい「秀かつ」がこの石松からクルマで数分という場所にあるのです。以上、総合的判断から石松以下の味のトンカツはこのログには掲載されません、というバロメーター的な意味で今回は報告いたします。石松を愛好している人が多いことも承知していますが、読者に嘘はつけません。

0 コメント:

コメントを投稿